2021.2.8
急激な温度差が原因で、 心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす ヒートショックによる死亡件数は、 入浴中の数を見ただけでも、 交通事故による死亡者数の約4倍にもなると言われています。 そして、その発生のほとんどが、 四国や九州などの比較的暖かい地域なのですが、 この原因は、北海道や東北などの寒い地域に比べて、 断熱・気密に対する意識が低いからです。 ここ数年は、断熱や気密に対する意識も向上し、 また、国が家の断熱性能を高く設定したため、 今後はヒートショックによる死亡者数は、 今までに比べると緩和されていくとは思いますが、 それでも、相変わらず家の中に温度差が生じやすかったり、 水回りが必然的に寒くなってしまう家を、 多くの方が、知らず知らずの間につくってしまっています・・・ おはようございます。 SIMPLE NOTE 足利・佐野・太田スタジオ 小林です。
では、その原因となる要素は、 一体どういったものなのでしょうか? ✔日当たりが良いところに部屋をつくるのが当たり前という考え方 誰もが、日当たりがいい家にしたいと思っています。 また、誰もが明るい家にしたいと思っています。 それゆえ、誰もが当たり前のように、 部屋をすべて日当たりが良い南に配置し、 逆に水回り空間は全て日が当たらない、 あるいは当たりにくい場所に配置してしまうのですが、 その結果、水回り空間は、 必然的に寒くてジメジメした場所になってしまいます。 ですが、ここ最近は、 洗濯物を室内干ししたいという方が増えてきています。 また、共働きが当たり前で、忙しいこともあって、 選択の作業にかかる一連の動作を 最短動線でしたいというご要望が増えてきています。 そして、そう考えると、 実は、洗面室は日が当たる場所につくる方が良いし、 あるいは、そうじゃなくても、 日当たりが良い場所の近くにつくる方が良かったりします。 しかしながら、 あまりに多くの方が固定観念に縛られてしまっているため、 また、住宅会社までも、 この固定概念に支配されてしまっているため、 かつ、敷地条件や周囲の状況に合わせて間取りを提案するという 基本的な軸を忘れてしまっているため、 寒くてジメジメした場所に水回りをつくってしまいます。 ✔無駄に廊下をたくさんつくってしまう 廊下が欲しいというご要望をお持ちの方は、 ほとんどいないと思います。 ですが、意識しながら間取りを考えないと、 知らず知らずの間にたくさん出来てしまうのが廊下です。 そして、廊下が出来ると、 家の中に温度差が出来やすくなってしまいます。 廊下に接するドアを全てしめてしまうからです。 また、廊下がタダでつくれるならまだいいのですが、 現実は、廊下が1㎡出来れば、 約15万円というコストが掛かってきます。 つまり、廊下が出来れば出来るほど、 家の面積はどんどん大きくなり、 それに連動して家のコストも高くなってしまうし、 後々のランニングコストとなる光熱費も それに連動して高くなってしまうというわけなんですよね。 もし廊下が6帖余分に出来れば、 約10㎡家が大きくなるので、 家のコストはそれだけで約150万円も高くなり、 また、そのせいで、 光熱費までも毎年約3万円高くなってしまうかもしれない・・ ということになりかねないということです。 以上のような理由から、 たとえ断熱や気密を強化したとしても、 相変わらず水回りが寒くてジメジメする家をつくってしまう というわけなんですよね。 しかも、余分なコストを無駄に掛けてまでです。 ですから、寒くてジメジメした水回りを つくってしまわないためにも、 また家に無駄なコストを掛けてしまわないためにも、 固定概念に縛られたまま、 自分で勝手に間取りを決めることなく、 敷地条件や周囲の状況などに合わせた、 本当に使い勝手が良く住みやすい住まいを、 住宅会社に提案してもらうようにしていただければと思います。 それでは、、、