2021.3.15
共働きが当たり前となってきた現在、 いかに家事にかかる手間や時間を短縮出来るか?は、 家づくりで大切なことの1つではないでしょうか? 例えば、洗濯は毎日の作業ですが、 一連の流れを全て考慮して動線を考えたかどうかで、 作業効率がかなり違ってきます。 また、たとえ歳をとったとしても、 洗濯もずっとやり続けないといけないことなので、 今の状況だけを考えた動線ではなく、 ずっと先まで見据えた動線にしておく必要もあります。 おはようございます。 SIMPLE NOTE 足利・佐野・太田スタジオ 小林です。 一般的に、キッチンと洗面脱衣室が近いことを、 “家事動線が良い”とうたわれていますが、 実際は、それだけで家事動線がいいわけではありません。 一連の流れ全てを網羅出来てないからです。 では、洗濯の一連の流れを、 詳しくみていきながら、 どうすれば良い動線が出来上がるかを考えてみましょう。 ✔2階のベランダに干す場合 洗濯機の中から、 濡れた重い洗濯物を長い距離持ち運びするのは、 なかなかな重労働ですが、 もし洗濯干場が2階のベランダだとしたら、 洗濯機から最も遠い場所に干しに行かなくてはいけないため、 これを毎日するとなると、かなり大変ではないでしょうか? そして、若いうちはまだしも、 歳をとってから辛くなるのがこの動線です。 今は想像できないでしょうが、 もし、あなたの足腰が弱ってしまったとしたら? それでも我慢して2階に上がるか? お金を出して洗濯干場を1階に増築するか? このいずれかを選択せざるを得なくなってしまいます。 また、ベランダで洗濯物を干す場合、 洗濯物が周囲から丸見えになってしまうため、 防犯的に決して良くないこと、 そして、せっかくの美しい外観を 損なってしまうことにもなります。 ✔キッチンや洗面の勝手口から外に出て干す場合 2階のベランダまで干しに行くのが面倒だからと、 キッチンや洗面につくった勝手口から 出たところに洗濯干場をつくり、 そこに洗濯物を干しているお家も数多くあります。 これは、ベランダに比べて動線が近くなることから、 動線としては一見便利そうに感じますが、 完全に外に出て洗濯を干すようになるので、 干す、取り込む、の作業が意外に大変だったりします。 まず、洗濯物を干している時、 けっこうな時間外に居ることになるため、 暑い夏や寒い冬は、なかなかな辛い作業となります。 夏は夏で、せっかくお風呂に入ったにもかかわらず、 洗濯を干しているだけで汗が吹き出してきそうだし、 冬は冬で、身体が芯から冷えそうだし、 手先や足先が、かじかんできそうですからね・・・ 取り込むのも、けっこう大変ではないでしょうか? というのも、外と中を 何回も往復しないといけなくなりそうだからです。 取り込んだ洗濯物をリビングに置こうと思うと、 勝手口からキッチンや洗面を回って、 何回も置きに来なければいけない、という風に・・・ そして、この動線の場合、 一番気になるのが、 作業中ご近所さんと顔合わせしてしまうことです。 結果、パジャマやノーメイクのままで、 洗濯物を干したり、取り込みに行きにくくなってしまうため、 いちいちキレイに身支度しないといけなくなってしまう というわけですね。 ✔洗濯動線は一連の動作全てを考えてつくる 洗濯動線を考える時、 “干す〜取り込む〜たたむ〜片付ける” の一連の流れ全てを考慮することが大切です。 洗濯機からより近い場所で洗濯物が干せて、 かつ、室内から手を伸ばせたら洗濯物が干せて、 そして、取り込む時も、 室内から手を伸ばせたら洗濯物が取り込めて、 かつ、すぐ近くに洗濯物の置き場があって、 たたんだ洗濯物を片付ける収納が近くにあって、 かつ、そこには管理しやすく片付けることが出来て、 その一連の動作を、 人目を気にすることなくすることが出来れば、 これが最良の洗濯動線ではないでしょうか? また、なるだけ洗濯物を、 周囲から見えない場所で干すことが出来れば、 防犯的にも景観的にも言うことないですよね? ということで、家づくりをする時には、 以上のようなことも踏まえながら、 間取りを考えてみていただければと思います。 それでは、、、