2021.9.14
リビングダイニングキッチンの開放感を高めるために、 “出来るだけ天井を高くしたい” という要望をお聞きすることがあります。 確かに、リビングダイニングキッチンぐらい広ければ、 天井を高くするだけで、幾分開放感は高くなるでしょう。 しかし、わざわざコストを上げて 天井を高くしたとしても、 期待以上に開放感が出るのかというと 案外そうでもないというのが 現実ではないでしょうか? おはようございます。 SIMPLE NOTE 足利・佐野・太田スタジオ 小林です。 では、その理由について、 お伝えしていきたいと思います。 ✔理由1:天井・ドア・窓の高さが揃ってないから たとえ天井を高くしても、 室内のドアや外に出られる大きな窓が、 天井の高さと揃っていなければ、 抜け感が感じられないため、 それほど空間に広がりが感じらません。 この写真の家のように、 窓と天井の間やドアと天井の間に 垂れ壁と呼ばれる中途半端な壁が出来るからです。それゆえ、むやみに天井を上げるよりも、 下の写真のように、 室内のドアや外に出られる大きな窓を 天井の高さと揃えることをオススメしています。 その方が、より開放感が出るからです。
こうすることで、余分な線や凹凸がなくなり、 室内がとってもスッキリ見えるようになります。 また、天井まで光が拡散していくため、 空間全体がムラなく明るくなるという効果もあります。 どちらの方が、 明るく開放的な空間なのか?は、 ご説明するまでもなく一目瞭然ですよね? ✔理由2:カーテンが常に閉まっているから そして、最初の写真のように、 いつもカーテンを閉めておかないといけないとしたら、 それだけで開放感が損なわれることになります。 外の景色は全く見えないし、 太陽の光もカーテンが遮断してしまうわけですからね。 そして、朝から照明をつけておかないといけなくなる というわけです。 それゆえ、前回の記事でもお伝えしましたが、 いかにカーテンをしなくていいように出来るか? ということを意識しながら設計する必要があります。
こちらの住まいのように、 リビングダイニングキッチンの窓に、 カーテンをつけなくていいとしたら、 たくさんの光が外から入ってきます。 そして、その光がリビングダイニング全体に拡散して広がります。 また、カーテンがないことによって、 中から外の景色や、空を眺めることが出来るようになり、 より空間に広がりを感じることが出来ます。 結果、開放的な空間が出来上がるというわけです。 ✔開放感を出すために、無駄なコストを掛ける必要なんてないっ! この2つのルールを守りながら設計すれば、 リビングダイニングキッチンの床面積を無駄に広げなくても、 また、わざわざコストアップして天井を高くしなくても、 圧倒的な開放感を感じることが出来る リビングダイニングキッチンをつくることが出来ます。 リビングダイニングキッチンは広くしたい・・ そうお考えになるかもしれませんが、 床面積を2帖広くすれば、 それだけで家の価格は50万円〜60万円高くなるものです。 4帖広くすれば、100万円〜120万円も高くなるものです。 家の恐ろしいところは、 この価格が高く感じなくなってしまう・・・というところです。 ですが、こういった負担の積み重ねが、 あなたの後々の暮らしを苦しくしていく という事実から決して目を背けないでください。 ということで、より明るくて、 より開放的な住まいをつくるために、 無駄なコストは一切かける必要はない! ということを覚えておいていただければと思います。 それでは、、、